本記事は、下記事例の続きです。配偶者の金銭問題の表面化が、離婚危機を乗り越えることへと結びついた、Rさんの自分軸が身につくEFTタッピングセッション事例を紹介します。
前回の事例を読む・Rさん事例3
最初から読む・Rさん事例1
離婚の危機を乗り越えたきっかけ
配偶者の支払いの件で、とある場所に出向き、担当者と話し合い、分割払いにすることを決めた後のセッションで、Rさんが一歩前に進みたいとお話になりました。
生活費のこと、この先のお金のこと、私のやりたいことについて配偶者に協力を求める話をしたい!
配偶者の支払いの件で、お二人で話をしたり、問題を解決したりしながら、一体感を覚えたことで、Rさんなりに関係改善ができている手ごたえがあったのでしょう。
うーん、時期尚早な気が・・。
確かに、お金の問題は片付いたけれど、離婚話についてはまだ何にもしていません。
Rさんの内側だけが変化している状態です。
配偶者は、支払いの件では安堵していても、Rさんとの関係について気持ちが変わっているとは言い難い状態。
現状のまま協力を求める話し合いをした所で、Rさんが望むような結果を得られるだろうか。
関係がこじれる可能性の方が高いのでは?
これらのことを伝えた上で、下記の内容をRさんに提案したのでした。
しばらくは何も言わずぐっと堪えて、Rさんの内側の立て直しに専念する方が良いのでは?
その変化によって、配偶者がRさんの話す内容を、そのまま受け止められるようになってからの方が良いと思います。
配偶者が家を出ていく
同日の夜のこと。
家族でいられるって幸せだ・・・
今なら話しても大丈夫!
そう思い、配偶者に対し、今後のお金について協力を求める話をしたのでした。
生活の全てに我慢している。気持ちがないのに一緒にいるのがつらい。
でも離婚まで決められない。
子供に嫌われたくない。
距離を置きたい。
そう言われた上に、配偶者が家を出ていくことになったと言うのです。
実践で学ぶことが大事
直後にRさんから電話を頂いた時
Rさんが話したい気持ちはわかるけれど。
わかるけれど、わかるけれど、もう少し慎重に動いてええええ。
自分軸を作ることで、どこからでも立て直しをしようと思えばできると言っても、関係の改善は相手があってこそ。
でも、この考えは、あくまで、伴走者である第三者の私のもの。
これはRさんの人生であり、ひとまず彼女のやりたいようにやって、そこから学ぶことが大事。
ということを、私・伊藤もまた学んだのです。
Rさんにも、配偶者にも、この経験・プロセスが必要だったのでした。
- Rさんが話したいと思ったことを伝えた
- それに対して、配偶者はこれまで言えなかった思いを口に出した
全てに我慢していると感じていた配偶者が、その思いを喋ったというのは、一歩前進なのです。
それに、なんだかんだ言っても、Rさんはある程度、自分軸で対応する準備をしてきています。
前回の記事で触れていますが、行動力のあるRさんが先導し、口火を切る係なのだとしたら、良いとは全然思えなくても、これがお二人のベストタイミング。
問題が表面化することで、初めて取れる対応があります。
慎重に動いて表面上、何事もなければよいのかと言えば、そういう訳でもないのですよね。
慎重に動いて何事もなく離婚回避に持ち込んだ所で、似たような場面が巡ってきた時に、Rさんは同じような対応を取ることになる。
その段階で危機が表面化するぐらいなら、膿出しは早い方が良い。
私・伊藤にとっては、お二人の間に起こることは、どんな展開であっても、お二人に任せる必要があると改めて理解したり、反省したりする機会でもありました。
離婚の危機を乗り越える前に別れる選択をする
しばらく別居状態が続いた後、お二人は、互いの思いを話し合う機会を設けました。
お互いこのままだとだめになるから別れた方が良い。
それを聞いたRさんは、セッションを通じて、自分はどうしたいのかを再確認。
別れます。
Rさん、配偶者、どちらにとっても、きつい時間帯だったとお察しします。
揺らがないことが良いことじゃない
今日、離婚すると決めたからといって、必ずその通りにしなければいけない訳じゃないのです。
「一度決めたら揺らがない」のが良いのではなく、存分に揺れた方が良いと個人的には思っています。
人の選択や決定は、その時、その時によって変わります。
別れると決めたけれど、やっぱり一緒に居たいと思うこともあるでしょう。
一緒にいたいけれど、やっぱり別れた方が良いのかなと思うこともあるでしょう。
何度でも揺れる思いや感情をありのまま認めながら、最終的にご自身にとっての最善を選べると良し、というフレーズで、この日のセッションを終了したのでした。
離婚準備を始める
その後、Rさんは、行政や士業を通じて、離婚と離婚後の生活のために必要な準備をし始めました。
行動力のあるRさんとは対照的に、他人軸の癖が顔を出し、物事を先延ばしをし、必要な対応には結びつかない配偶者。
当然そうなるだろうとRさんも私も予測していました。
そうこうしているうちにお休みの期間に入りました。
急展開で復縁モード|離婚の危機を乗り越える
私とRさんのやり取りも止まり、2週間ほど過ぎた頃。
Rさんから連絡が来ました。
実は急展開で復縁モードです!
Rさん曰く、士業の方と話をしていた時に、ここに来る人たちは、離婚するとはっきり決めているのに、あなたはまだ迷っているように見える。もう一度、よく考えてみてと言われたのだそう。
そこでもう一度、ご自身の気持ちを含め、色々なことを考えて決めたのだと仰っていました。
意地になって突っ走ることなく、ご自身の気持ちに改めて向き合う機会を設けたRさん、素晴らしいですね。
ご自分の意思で、離婚危機を乗り越えられたこと、本当におめでとうございます!
離婚の危機を乗り越えたら終わりじゃない
さて。
他人軸から自分軸への軌道修正は、離婚の危機を乗り越えたら終わりではありません。
Rさんには、ここまでで取り組んだことを土台に、この先も自分軸作りを続けて頂きたい旨をお伝えしました。
そうすることによってRさんも配偶者も、互いに良さや持ち味、能力などを発揮し合える、発展する関係を作れるからです。
最初のうちはお互い気を遣って、うまくいくと思うのです。
でも、仮に今までと同じく他人軸で行動し続けたなら、また離婚話が浮上してきてもおかしくありません。
そうならないために、Rさんなりの他人軸の癖が顔を出す度に「これではうまくいかない」と気づき、自分軸で対応するプロセスを一つずつ積み重ねていって頂きたいと思っていたのです。
まとめ
配偶者の金銭問題の表面化が、離婚危機を乗り越えることへと結びついた、Rさんの自分軸が身につくEFTタッピングセッション事例を紹介しました。
一時は離婚に至りそうな雰囲気もありましたが、感情的にすぐに決めてしまうのではなく、互いに距離を取ったり、何度も揺れたりしながら、納得して決められたことが、結果的に離婚危機を乗り越えることとなりました。