自分軸教習所を運営する、アイホージュの伊藤みつるです。
下記の記事で触れていますが、アイホージュでは心療内科や精神科に通院し、治療を受け、薬を服用中の方へのEFTタッピング(他人軸から自分軸への軌道修正術)の提供はしておりません。
自分やクライアントさんを守った上で、必要な取り組みをするためには、分と立場を弁えることが大切だと考えているからです。
この記事では、アイホージュでは、どのような線引きをして、EFTタッピングを提供しているのかを紹介します。
どのような線引きをしているのか
他人軸から自分軸へ軌道修正術は、感情や思考、言動などをありのまま認めることを通じて、ご自身と向き合いながら、あなたらしく幸せに生きる方法と習慣を身に着ける取り組みです。
ヒト・モノ・コトに対して生じる、感情や思考、言動などを、ありのまま認め、掘り下げながら「自分がどうしたいのか」を引き出し、行動へとつなげていきます。
この時に扱う「自分がどうしたいのか」は、マズローの図に表すと、3段階目の社会的な欲です。
対して、治療中だったり、薬を服用なさっていたりする場合、3段階目でご自身の内側と向き合う以前に、下層の1~2段階目を満たして、心身の安定を図る必要があります。
ご自身の今の状態を判断する目安
心身の不調を覚えている時に、
- あなたは、どうしたいですか?
- 将来、どうありたいですか?
- 何が欲しいですか?
なと聞かれたとしたら。
「何も考えられない、考えたくない」
「何もしたくない」
「それどころじゃない」
「そっとしておいてほしい」
などと、思いませんか?
この回答は
- 3段階目の欲を扱える状態にある
- 1~2段階目の欲求を満たす必要がある
ご自身の今の状態がどちらなのかを判断する、一つの目安になるのです。
ただ、ご自身で動けると判断した場合は、実際にそれができるかどうかも、チェックする必要があります。
「あれがしたい、これがしたい」という3段階目の欲を実現する際には、1-5段階を満たすことが絡みます。
人に必要なことを話したり、行動したりする必要があるので、治療中だったり、薬を服用なさっている方にとっては、気持ちの上で負担が大きいはず。
焦って動いてみたものの、思うようにいかずに辛くなるのだとしたら、それは時期尚早。
下層の欲求を満たして、ゆっくりと心身の安定を図ることをお勧めします。
他人軸が心身の安定を欠く原因となった時の線引き
ではなぜ、心身の安定を欠いたのか。
その理由は、人それぞれです。
個人的には、他人軸による欲の欲の扱い方が原因となるケースがそれなりにあるだろうと思っています。
線引きは、命の危険が生じているかどうか。
他人軸といっても、いろいろな状態があるので、現在地を確認する必要があるのです。
現在地の確認とは
他人軸の場合、長年の積み重ねによって、下記の3つの問題が起きています。
- 他人軸を「うまくいく」と思い込んだ状態で、自らの欲を扱っている
- 大きく広がった数々の悩みが傷やブレーキになっている
- 自分軸の観点で思考し、行動する方法が身についていない
これは、抜け道がないまま、ヒト・モノ・コトを変えながら、周囲の承認と感じる自分の判断によって、くるくる回り続けるようなもの。
この状態では、事実と感情の区別がつかなくなります。
そのため、同意を得られなかったり、自分とは違う意見を言われたりする時には、
- 否定された
- 馬鹿にされた
- 傷付けられた
- 愛されていない
などと感じ、承認が得られないと判断します。
相手のことを傷つけないよう、断りたくても断れなかったり、思ったことを言えないなどと感じたりもします。
そうすることで、相手の承認を得られると感じるからです。
この時、遠回りな表現をすることで、相手が自分の思いを察するはずと考えるものの、実際にはうまくいかずに、
わかってもらえない(承認が得られない)
と感じ、トラブルのもとになります。
自分も相手も傷つかないよう、守ろうとした結果、自らを非力にし、相手との関係も悪化してしまうのです。
自分軸の「自分がどうしたいのか」を犠牲にし続けているため、必要な対応が取れる状態にもありません。
そのため、周囲と波風を立てずに穏便に済ませようと、どうせ分かってもらえない、言っても無駄だと考えて、必要な対応を取るタイミングを逃していきます。
このような状態にあっても、「周囲の承認が得られている」と感じられるのであれば、それなりに自分を保てるのです。
ストレス発散と称して、話をうんうん聞いてもらったり、時に爆発したりしながら、延々と承認を求める動きを取り続けます。
ここまでの流れのどこかで、「何だか、うまくいかないんだよねー」と感じ、「現状を変えたい。変えよう。」と思う時は、EFTタッピングの出番です。
感情や思考、言動などをありのまま認めることで、自らを俯瞰したり、理解したり、気づきを得たりしながら、一つずつ前へと進んで行きます。
判断の分かれ目
承認を得られて当然なのに、そうならないと感じることが続き、安定を欠く一方で、何かをきっかけに、ぷっつりと糸が切れたように参ってしまう時が、判断の分かれ目になると思っています。
身動きが取れなくなっても、周囲に承認を得られない自分はダメな人間だと感じて焦ったり、早く回復しなければと、自らを奮い立たせたり、叱咤したりするかもしれません。
この時に、信頼のおける誰かに話をしたり、カウンセリングをお受けになるのは、とても良いと思います。
その後に気持ちが安定し、「自分の内側と向き合ってみたい」と思われたなら、EFTを試してみるのも手です。
病院をお勧めする時
周囲の期待に応えたいと、一生懸命頑張ってきたのに、承認が得られないのであれば、自分には価値がない。
消えたい。いなくなりたい。
そう感じる所まで来たら、すぐに病院に行きましょう。
一時的に薬を使用し、強制的に休み、食べる・寝るという回復に努めて頂きたいです。
この状態は、他人軸と呼ぶ海で、おぼれかけているようなもの。
まずは休むと決めて、ご自身を守って下さい。
ご自身の内側と向き合うのは、回復してからです。
過去に治療を受けていた場合
時折、過去に通院や薬の服用歴があるけれど、現在は回復していますというお問い合わせを頂くのですが、大丈夫です。
気になることがありましたら、どうぞ気軽にお問い合わせください。
以下、通院・薬の服用歴がある、Cさんのセッション事例です。