本記事では、EFTタッピングのやり方を紹介します。
EFTタッピングを愛用し、早15年の伊藤が、延べ1,300名様に提供した方法です。
今回は、
という、最初のとっかかりのつかみ方を解説します。
これは、他人軸から自分軸への軌道修正術として、実際にセッションや講座でお伝えしているものです。
簡単ですが、これができなければ次へは進めません!
という位に重要な内容です。
最初のとっかかりを、どんな風に使っているのかを知りたいと思われた方は、下記のセッション事例をご覧ください。
参考事例:EFTを知らずに講座で初めて取り組んだDさん
下記の記事では、EFTを知らない方に一セット試しただけの事例を紹介しています。
参考事例:EFTを知らずに一セット試したOさん
やり方を説明する前に、簡単にEFTとは何かをお伝えしましょう。
EFTとは?
EFTとは、Emotional Freedom Techniques の略で、イーエフティ、感情開放テクニックなどと呼ばれています。
TFTと呼ばれる思考場療法の創始者、ロジャー・キャラハン氏から学んだ、アメリカのエンジニア、ゲアリーグレイグ氏がより簡単に使えるよう開発したのがEFTです。
EFTに取り組む目的は、自分が本当に望む現実を創り出すこと。
やり方は簡単です。
体の内側にある、ネガティブな感覚が生じる場所にあなたの意識を向けつつ、上半身にある特定のツボを軽く叩きながら「ことば」を口に出す。
終わったら次のツボに移動し、同じことを繰り返し、一セット終わったら深呼吸して水を飲む。
特別な道具は使いません。
やり方は簡単ですが、コツがあります。
また、使いこなせるようになるには、日々の積み重ねが必要です。
EFTタッピングをやる前の準備
それでは、EFTに取り組む準備をしましょう。
あなたが、この記事を読みながら、お一人でタッピングをEFTタッピング試すことを想定して、話を進めていきます。
まずは、お一人になれる部屋や場所に行きましょう。
1・飲料水と筆記用具を準備する
事前に用意するものは、飲み水と筆記用具です。
水の量は人それぞれですが、一回のセッションでは事前に500㎖準備しておくことをお勧めしています。
足りなかったら持ってくれば良いです。
もし、寝る前、布団の中に入ってからEFTをする場合は飲まなくても大丈夫。
できれば翌朝に飲んだ方が良いですが、忘れても問題ありません。
あと、筆記用具も準備しておきましょう。
通常、EFTは記録を取りません。
ですが、他人軸から自分軸への軌道修正術では、取り組んだ内容を書き残しておくことをお勧めしています。
後で読み返した時に、ご自身の癖や変化などがわかるようになるからです。
2・感覚が湧く場所を探す
次に、あなたの感覚が湧く場所を探します。
感覚が湧く場所とは
普段、あなたは、目の前のヒト・モノ・コトに対して、嫌だな、苦しい、辛い、楽しい、嬉しいなどと感じる時、体のどの辺りでそれを感じていますか?
まずは、その場所を特定します。
この場所は人によって違うのですが
- 両胸の間
- 意の辺り
- 頭の後ろ側
- 眉間
など上半身のどこかにあります。
この場所のことを、ここでは「感覚が湧く場所」と呼びます。
これは後で使います。
もしかしたら一か所ではなく、複数の箇所で感覚が湧いていると感じる方がいらっしゃるかもしれません。
この場合は、複数あるとわかった上で、一番大きな反応がある場所を使用します。
3・何に対してEFTをするのかを決める
次に、何に対してEFTをするのかを決めます。
まずは、一つの出来事(悩み)を題材として挙げます。
注意して頂きたいのは、他の誰かの、ではなく、あなたに生じた実際の出来事を題材にすること。
何の出来事(ヒト・モノ・コト)でもいいので、それに対して生じる、あなたの感覚・感情にEFTをします。
題材を選ぶコツその1:最初は新し目の出来事を選ぶ
過去・現在・未来、いつの出来事に対しても、EFTタッピングは使えます。
でも、あなたが初めてEFTを試したり、まだ慣れていなかったりする場合は
直近もしくは、数か月くらい当たり前の、新し目の過去の出来事
を題材にするのがオススメです。
題材を選ぶコツその2|感情の波立ちを自覚している出来事を選ぶ
感情の波立ちを自覚している出来事を題材に選ぶのが2つ目のコツです。
例えば過ぎたことなのに、今思い出しても
- 腹が立つ
- 苛立つ
- 悲しくなる
- 嫌な気持ちになる
- 恥ずかしくて消えてしまいたい
- 落ち込む
- 許せない
- 不満
といった、いわゆるネガティブと呼ばれる感情が、わかりやすく湧きあがるもの。
「もう終わったこと、忘れよう」としているのに、気が付けばそのことが頭から離れず、思い出しては苛立つくらいに、感情の波立ちを自覚している出来事を題材に選ぶとわかりやすいです。
題材を選ぶコツその3:ヘビー級・トラウマ級の出来事は選ばない
3つ目のコツは、最初から、ヘビー級やトラウマ級の何かにアプローチしようとしないこと。
慣れたらいくらでもできるようになります。
物事にはタイミングがあり、必要があれば取り組む機会が巡ってくるので、その時まではそっとしておきましょう。
EFTをやる時に使うことばを作る
次に、EFTをやる時に使う、「ことば」を作ります。
EFTの「ことば」は3種類で、下記の順で使います。
- セットアップフレーズ
- ネガティブリマインダー
- ポジティブリマインダー
自分軸が身につくEFTタッピングの特徴は
さっそく、作ってみましょう。
セットアップフレーズの作り方
1・ネガティブな感情を言葉で表す
一つの題材に対し、自覚している、感情の波立ちが何なのかを、一つ言葉に表します。
- 腹が立つ
- 苛立つ
- 悲しい
- 傷ついた
- 怖い
- 否定された
- 都合よく扱われた
- 惨めだ
- むかっとした
- 嫌だ
- 恥ずかしい
- 許せない
何でも良いです。
複数の「感情」が入り混じる場合は、一番強いものを選びます。
仮に、あなたが選んだ言葉が、「腹が立つ」だとしましょう。
2・目を瞑り感覚が湧く場所に意識を向ける
言葉を選んだら、次は軽く目をつぶり、リラックスします。
あなたの意識を、さきほど探した、上半身のどこかにある「感覚が湧く場所」に向けます。
3・選んだ言葉があなたの感覚に合うかどうかを確認をする
さきほど選んだ、出来事に対して生じるネガティブな感情「腹が立つ」が、あなたの「感覚が湧く場所」で感じているものとマッチするかどうかを確認します。
確認方法は以下の通り。
感覚に合っているでしょうか?
よくわからないと思ったら、そのまま確認を終えてOKです。
もし、確認自体が難しいと思ったら、ここは飛ばしてもOKです。
4・選んだ感情に固定フレーズを加える
選んだ感情「腹が立つ」に、固定フレーズを加えると、セットアップフレーズができあがります。
腹が立つと感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します(または許します)
感情+~と感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します
赤字の部分は、固定フレーズなので変えずにお使いください。
腹が立つ、そう感じている自分をありのまま~と作っても良いです。
また「愛します」は「許します」に変えてもOKです。
あなたがしっくりする方をお使いください。
ネガティブリマインダーの作り方
先ほど選んだ「腹が立つ」という「感情を表す言葉」を使って、ネガティブリマインダーを作ります。
腹が立つと感じている自分がいる
感情+~と感じている自分がいる
赤字の部分は、固定フレーズなので変えずにお使いください。
セットアップフレーズと同様、腹が立つ、そう感じている自分がいる と作ってもOKです。
ポジティブリマインダーの作り方
ポジティブリマインダーは、セットアップフレーズと同じです。
腹が立つと感じている自分を、ありのまま認め受け入れ愛します
感情+~と感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します
赤字の部分は、固定フレーズなので変えずにお使いください。
これで、EFTタッピングで使用する、セットアップフレーズ・ネガティブ・ポジティブリマインダーと呼ばれる「ことば」ができあがりました!
通常・簡単バージョンのEFTタッピングポイントと一セットの流れ
EFTタッピングをする時は、作った「ことば」に、「タッピング(叩く)」動作を加えます。
上半身にある、特定のツボをトントントン・・とリズミカルに軽く叩き続けながら、自分の耳に聞こえる程度の小さな声で、作った「ことば」を喋ります。
セッションや講座で使用する、通常バージョンと、寝る前や急を要する時などに使用する、簡単バージョンのタッピングポイントと1セットの流れを説明します。
これらを説明した後に、通常バージョンでEFTに取り組みます。
8箇所のタッピングポイントを使用する通常バージョン
通常バージョンのタッピングポイントは下記の8か所です。
- 頭頂
- 眉頭
- こめかみ
- 頬骨
- 鼻の下
- あごの上
- 鎖骨
- わきの下
一セットの流れ
一セットの流れは下記の通りです。何となくわかれば大丈夫です。
⑦鎖骨下を、人差し指・中指・薬指で軽く押さえ、時計回りにくるくる回しながら、セットアップフレーズを喋る。
セットアップフレーズを喋り終えたら、①頭頂に移動し、タッピングしながら、ネガティブリマインダーを喋る。
終わったら②眉頭へ行き、タッピングしながら、ネガティブリマインダーを喋る。
これを③、④、⑤、⑥、⑦、⑧まで繰り返す。
⑧が終わったら、①頭頂へ行き、タッピングしながら、今度はポジティブリマインダーを喋る。
終わったら②眉頭へ行き、タッピングしながら、ポジティブリマインダーを喋る。
これを③、④、⑤、⑥、⑦、⑧まで繰り返して、1セット終了です。
一箇所のポイントで全てを済ませる簡単バージョン
「あー、もう8か所も覚えられない、早くも挫折しそう・・」な方もいらっしゃるかもしれません!
私、伊藤が夜に布団の中で使っている「一箇所のタッピングポイントで全部済ます!」という奥の手を紹介します。
周囲に人がいて、タッピングポイントに堂々と触れられない時は、こっそり空手チョップポイントをタッピングしながら、心でフレーズやリマインダーを唱えるのもオススメです。
EFTタッピングを試してみよう
通常バージョンでEFTタッピングを試してみましょう。
1・セットアップフレーズを喋る
⑦の鎖骨下のタッピングポイントを、人差し指・中指で軽く押さえます。
人差し指・中指・薬指の三本でも、小指を含む四本でも構いません。
タッピングポイントを指で軽く押さえたら、あなたの感覚が湧く場所に意識を向けます。
その状態で、タッピングポイントを押さえた指を時計回りに、くるくる回しながら、自分に聞こえる程度の囁き声でセットアップフレーズを喋ります。
腹が立つと感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します(または許します)
感情+~と感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します
セットアップフレーズを喋り終わったら、指をタッピングポイント①頭頂へ移動します。
2・ネガティブリマインダーを喋る
ネガティブリマインダーは下記の8か所。
あなたの感覚が湧く場所に意識を向けた状態で、①頭頂ポイントを軽く刺激がある程度の力加減でタッピング(叩く)しながら、感情をこめずにネガティブリマインダーを機械的に喋ります。
腹が立つと感じている自分がいる
感情+~感じている自分がいる
喋り終わったら指を②眉頭ポイントへ移動します。
あなたの感覚が湧く場所に意識を向けた状態で、②眉頭を軽くタッピングしながら、感情をこめずにネガティブリマインダーを機械的に喋ります。
腹が立つと感じている自分がいる
感情+~感じている自分がいる
終わったら③こめかみポイントに移動します。
あなたの感覚が湧く場所に意識を向けた状態で、③こめかみポイントを軽くタッピング(叩く)しながら、感情をこめずにネガティブリマインダーを機械的に喋ります。
腹が立つと感じている自分がいる
感情+~感じている自分がいる
同じことを④、⑤、⑥、⑦、⑧までやっていきます。
⑧が終わったら、再び指を①頭頂に移動します。
3・ポジティブリマインダーを喋る
ポジティブリマインダーは下記の8か所。
あなたの感覚が湧く場所に意識を向けた状態で、①頭頂ポイントを軽くタッピング(叩く)しながら、感情をこめずにポジティブブリマインダーを機械的に喋ります。
腹が立つと感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します(または許します)
感情+~と感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します
喋り終わったら指を②眉頭ポイントへ移動します。
あなたの感覚が湧く場所に意識を向けた状態で、②眉頭ポイントを軽くタッピングしながら、感情をこめずにポジティブリマインダーを機械的に喋ります。
腹が立つと感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します(または許します)
感情+~と感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します
喋り終わったら指を③こめかみポイントへ移動します。
あなたの感覚が湧く場所に意識を向けた状態で、③こめかみポイントを軽くタッピングしながら、感情をこめずにネガティブリマインダーを機械的に喋ります。
腹が立つと感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します(または許します)
感情+~と感じている自分をありのまま認め受け入れ愛します
同じことを④、⑤、⑥、⑦、⑧までやっていきます。
⑧が終わったら、一セット終了です。
られない時は、こっそり空手チョップポイントをタッピングしながら、心でフレーズやリマインダーを唱えるのもオススメです。
一セット目のEFTタッピングが終わったらやること
深呼吸し、水を飲みます。
あなたの感覚が生まれる場所で、何かしら動きや反応はあったでしょうか。
何か思うことは、あったでしょうか。
あっても、なくても大丈夫です。
これを使って、二セット目の「ことば」を作ったり、ご自身の変化を振り返ったりと、後々役に立ちます。
スケールは使いません
一般的にEFTは、ここで「どの位ネガティブが減ったか」を数字で表します。
これをスケールと呼びます。
例えば、8だったのが4に減ったとか、10が7になったとか数字で変化を表します。
自分軸が身につくEFTでは、スケールは使いません。
なぜなら、ネガティブな感情をありのまま認め、細やかに掘り下げることによって、自らを満たしつつ、他人軸から自分軸へ軌道修正するために必要な情報を引き出すための取り組みだからです。
なので、スケールをはかる代わりに、EFTタッピングをしている最中に、あなたが何を思い感じ考えたのか、何を思い出したのかを、記録しているのです。
次の一セットはどうすればいい?
違和感が生じた場合は、その感覚に合う言葉を探して、セットアップフレーズを作って、次の一セットに取り組む。
どんどん腹が立ってくるようだったら、そのままセットアップフレーズにして、次の一セットに取り組む。
複数の感情が入り混じっている場合は、別の感情を言葉に表し、セットアップフレーズを作って、次の一セットに取り組むと良いです。
以上で、1,300名様に提供した、EFTタッピングのやり方の紹介は終わりです。
EFTタッピング上達のコツ
EFTタッピングのやり方を知ったあなたに、上達のコツを紹介しましょう。
「出来事(悩み)とネガティブな感情を変えて、ありのまま認めること」を日常に取り入れて、取っ掛かりをつかむことに、慣れて下さい。
あと、何の役に立つかどうかを考えずに、ネガティブな感情や思考を、そのまま口に出して、最後に固定フレーズを加えていくのもオススメです。
一回やって、よくわからなかった、何にも変わらなかったと諦めるのではなく、何度もやってみること。
タッピングしながら喋ることにも慣れること。
それが上達のコツです。
もっと先に進んでみたいと思ったら
取っ掛かりをつかむことに慣れ、先に進んでみたいと思ったら、アイホージュにご連絡下さい。
EFTタッピングは提供者によって、やり方や特徴があるはず。
自分軸が身につくEFTタッピングの場合は、自分らしく幸せに生きることを目的に、他人軸から自分軸へ軌道修正する取り組みを提供しています。
ありのまま認めるという基本に沿って、ネガティブな感情を掘り下げ、軌道修正に結び付けるプロセスが、ある程度決まっています。
また、一セット毎に意味があり、プロセスに沿って二セット、三セット・・と進めるのがスタンダードです。
時に、自由にタッピングすることもあります。
頭も心も納得して動けるようにするため、恐らくあなたが想像なさるよりも、細やかな掘り下げをしています。
この方法は、生涯に渡り使い続けるものです。
一発逆転、何もかも思い通り、という内容ではなく、地道な取り組みが必要です。
「出来事とネガティブな感情を変えて、ありのまま認め、掘り下げる」ことを段階を踏んで積み重ねなければ、他人軸のままでは辿り着けない着けない場所、見られない景色、得られるヒト・モノ・コト、プロセス、経験、自信、原動力など、たくさんあるのです。
「一つ一つのEFTの面白さ」と「積み重ねの興味深さ」など、手ごたえを感じられますよう、基本に沿って、細やかな伴走を心がけています。
取っ掛かりをつかんで、次に進んでみたいと思われた方、入門講座でお会いしましょう。
このEFTでなくても、あなたに合うやり方が見つかりますように!
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。