モラハラする夫(旦那さん)への対応策とは、Tさんが、自分軸の「自分はどうしたいのか」に沿って思考し、行動すること。
そのために、EFTタッピングの手法を使って、Tさんにご自身の感情や思考を、ありのまま認める(自己承認)作業をしました。
この記事を読むことで、EFTタッピングでTさんが、自分軸を作るにあたり、どのような感情や思考をありのまま認めていたのかや、セッション後の旦那さんの言動の変化などがわかります。
この話は前回からの続きです
感情や思考を自己承認しながら自分軸を作りモラハラ夫対策をする
EFTタッピングのセッションでは、私・伊藤の先導の下、Tさんの感情や思考を彼女が自己承認しつつ、自分軸の「自分はどうしたいのか」に沿って思考し、行動できる状態を作って行きます。
まずは、モラハラ発言をしている時の旦那さんに対する、Tさんの感情や思考、言動などをありのまま認め、掘り下げながら、自分軸の「自分はどうしたいのか」を引き出します。
ヒアリングしていた時に、Tさんから出てきた言葉を使って、最初のセットアップフレーズを作ります。
EFTタッピング・セットアップフレーズ
いつも旦那に死んでしまえと思っている自分をありのまま認め受け入れ許します
なぜ、「死んでしまえ」のような酷い言葉をありのまま認めるのか、不思議に思われたかもしれません。
このような酷いと感じる思いは抑え込むのではなく、ご自身がありのまま認め、掘り下げることで自分軸の「どうしたいのか」を引き出す「通過点」になるのです。
仮に、「そう思ってはいけない」と、抑え込んだ所で、自分の気持ちは「死んでしまえ」のまま。
むかつく思いって消えないのですよね。
何なら、思い出す度にむかついたり、苛立ったりして、精神上よくないし、何より、うまくいかない夫婦関係が改善できる訳でもないのです。
もし、Tさんがモヤモヤを抱えたまま、我慢の限界が来て爆発し、「死んでしまえ」と言ってしまったら、彼女が悪者になりかねないし、シャレにもならないのです。
淡々と、ご自身の感情や思いをありのまま認めた後、Tさんは、本当に旦那さんに死んでしまえと思っている訳ではないことにお気づきになりました。
死んでしまえと思うほどに、嫌な思いをし続け、傷つき、我慢し、追い詰められてきたのです。
他人軸による対応で、機嫌を損ねないよう振舞っているのに、実際は怒鳴られ、傷つくことが多かったから、旦那が死ねば(いなくなれば)否定されたり、攻撃されたりしないし、自分を守れると感じる状態なのです。
でも、Tさんがご自身を守るために、旦那さんが死ぬ必要はありません。
自分軸の「自分がどうしたいのか」に沿って、行動するなら、Tさんと旦那さんの違いを尊重できるようになるのですから。
旦那と話しをしたいし話をきいてもらいたい
一セット目のEFTを終え、Tさんからお話を伺っている時、このような訴えが出てきました。
私は旦那と話をしたいし、話をきいてもらいたいけれど、旦那に背中を向けられていて話が出来ない、聞いてもらえない。
この時点で、Tさんは、自分軸の「自分はどうしたいのか」が「旦那と話をしたい、話を聞いてもらいたい」であることを自覚していません。
なので、この訴えを使って、セットアップフレーズを作り「話をしたい、聞いてもらいたい」という欲をありのまま認めていきました。
このEFTが終わった後、Tさんから、下記の話が出てきました。
旦那が飲みに行くというので、誰と?と聞いたら、
何でそんなの聞くの?
そんなの聞いてどうすんの?
何すんの?
と喧嘩腰で返されて、旦那に何も聞けないんです。
台所付近を、Tさんが使いやすいようにするために、旦那に断りなく模様替えをしたら、旦那から、元に戻せと言われて、「私は、旦那に断りなく何かやっちゃいけないんだ」と思って、自分から行動を起こすことを半ば諦めています。
これら思い出した二つのことにもEFTをします。
思い出した過去と現在の共通点
台所の模様替えのEFTをした後、Tさんは「昔のことを思い出した」とお話になりました。
高校三年の時に母が入院し、家のことをほぼ私一人がやっていました。
母が片づけるのが苦手で、入院でいない間に、台所を使いやすいようにと思って整理したんです。
そうしたら、退院した母から、どこに何があるのかわからなくなったと怒られ、機嫌悪くなったことを思い出しました。
時代、出来事や登場人物などは異なりますが、Tさんの動きは同じ。
旦那さんとお母さんの反応は、似ている。
ここでTさんは
- 自分が想像する「使いやすいよう」に
- 周囲に断りなく共同のエリアを模様替えすること
は、相手にとっては、どこに何があるのかわからなくなる。
Tさんが良かれと思ってやったことが、トラブルの原因になっていたことにお気づきになりました。
Tさんに必要だったのは、模様替えをしたいのであれば、事前にその旨を相手に伝えて、許可を取ること。
好きなことを自由にやってはいけない、ではなく、共同のエリアで好きなことをやるなら、事前に旦那さんに伝えて、相手の意見も聞いたり、許可を取ったりする方が、スムーズに行く。
そうすることによって、自分軸で人間関係を築くために必要な
- 自分の意思の尊重(自分を守る)
- 相手の尊重(相手を守る)
- 互いの合意点を見出し、実行
が可能になる訳です。
何で二人が怒っていたのか今わかりました。
でも、なんで、この話を思い出したんだろう・・
不思議。
これもEFTで落とし込んでいきました。
自分がどうしたいのかがわかっても何をしたらいいのかわからない
私は旦那と会話したい。旦那と話をしたいし、旦那の話を聞きたいと思っている自分をありのまま認め受け入れ愛します
自分が、旦那と話をしたいというのはわかりました。
でも、具体的に、何をしたらいいのかわからないんです。
そうですよね。
わかると動けるは別。
自分がどうしたいのかがわかったからといって、すぐに必要な対応が取れる訳じゃないんですよ。
他人軸によって、長年に渡り、旦那さんの機嫌を損ねないよう努めていましたし、何か言ったら怒鳴るような相手に「どうやって話をしたらいいのか」わからなくて当然ですよね。
なので、自分軸で、互いの尊重をするために
- 話す時や、話しかける時のコツ
- Tさんが、旦那さんに対して「一回言えばわかるでしょう」と思った時の対策
- 旦那さんに「話してもわからないでしょ?」と言われた時の対策
- お子さんの進学についてどう話したらいいのか
などを説明しました。
会話をしようと試みても、旦那さんが怒鳴ったり、冷たい口調で返してきたりするかもしれない。
Tさんが、無自覚のうちに、これまで通りに振る舞い、我慢してしまうかもしれない。
起こり得ることを想定しながら、準備を進めます。
その後、私・伊藤が説明した内容を、Tさんが、頭と心が納得した状態で実行に移れるよう、EFTで落とし込んでいきました。
EFTを使って落とし込む理由は、説明止まりだと、他人軸によって、言動を変えるのが難しくなるから。
- 旦那さんに負けた気がする
- 旦那の機嫌取りをしているような気がして嫌だ
- 何か言われて傷つかないよう、怖気ついて、言い訳して逃げる
などの抵抗がTさんの中で生じて、「変わったようで変わっていない」状態になってしまうのです。
一回だけ「成功」したとしても、その先が続かなければ、元の他人軸に戻ってしまうんですよね。
そうならないよう、次につなげていくために、セッションがあるのです。
セッションは事前準備と練習で、日常生活に戻ってからが、本番です。
準備したことを本番で発揮できるように、セッションがあるのです。
ここで一回目のセッションは終了です。
モラハラ夫対策で自分軸を作ったTさんに生じた変化
以下、EFTセッション後にTさんから頂いたメールです。
自分の意見を言っても旦那さんが怒鳴らなかった
先日は、ありがとうございました。
セッションを受けた次の日、子供の進学について旦那と少しだけ話をしました。
自分の意見と私の意見が違うからムスッとはしてたけど、なんと!一回も怒鳴る事も無く終わりました!!初です!
相変わらず、(子供が望む学校に)行かせる気は無いらしい…。
子供も私同様、今まで逃げ腰で来てるので、一緒に行きたい学校に連れて行って、なぜ自分がここに決めたのか説得して来たら?と提案したら、そこから始めなきゃダメなの⁉︎と、今度は子供の方が話を聞かなくなってしまった…
でも、旦那には効果があって、〇〇〇の話や職場の人達の話をしても、ちゃんと会話になりましたよー。
今までは何か話ても、ふ〜ん、あっそう、って返しだったけど、久しぶりの会話でしたー。
メールを頂いてから3日後の変化|旦那さんから進学の許可が下りた
私が居ない間に、旦那から進学のOKが出たようです!
細かいところは聞けてないけど、OK出ましたよ!
というメールをTさんから受け取りました。
ほっ。良かったです。
自分の内側に意識が向くようになった
自宅だと気が散って何も浮かばず、今は職場で1人なので試してみました
自分で思っていた以上に、旦那の態度や言葉に傷ついたみたい
悲しい、寂しい、びっくりし過ぎて泣けない自分が浮かびました
結構重いかも…
でも、旦那の態度は明らかに変わってます
前より話すし、聞くし、珍しく食事奢ってくれました!
いつも会計になると逃げてたんですよ!
凄いですよね(笑)
モラハラ夫対策はひとまず成功
モラハラ夫への対策はひとまず成功です。
Tさん、感情や思考を自己承認することで、ご自分の内側に意識が向きましたね!
20年近く旦那さん(外側)に意識を向け、機嫌を損ねないよう、気を遣い続ける中で悲しいとか、寂しいとか、感じないように振舞って来られたのでしょう。
そうしないとやっていられませんものね。
でも、押し込めてばかりいると、ご自分がどうしたいのかがわからなくなっちゃうのですおね。
自己承認することで、これらネガティブと呼ばれる感情は、「自分がどうしたいのか」や「原動力」などへと変えられます。
だから、お気づきになれて本当に良かったです。
旦那さんが変わったように感じるのは、Tさんが自分軸の「どうしたいのか」に沿って、接しているから。
Tさんの変化は、旦那さんにも影響を及ぼすのです。
問題は、旦那さんがTさんの変化について来られるか、です。